更新日2022/03/26 2024/06/26
「医療相談室」への質問を2例紹介します。
質問Q1: 58歳 女性 私は雨の降る日にいつも体中が痛くなります。特にひざがかくかくしてピリピリ痛みます。なぜ雨が降ると、ひざ関節が痛くなるのですか?
質問Q2:44歳 女性 台風接近とか低気圧が接近してくる梅雨時に、よく閃輝暗点になります。なぜ雨が降るときに閃輝暗点になることが多いのですか?
●雨の降る日に、痛くなる!?
雨の降る日はひざや関節が痛くなる!
台風接近、梅雨どきになると片頭痛や閃輝暗点が起こる!
このような経験をお持ちの方は多くおられます。
梅雨どきになると内科や整形外科で、このような患者さんがたくさん増えるそうです。
この現象を総合的に「気象病」と呼び、強い痛みは「お天気痛」とも呼ばれています。
ひざ関節や腰の変形性関節症、特に関節リウマチなどの持病をお持ちの方は、この時期に痛みが増します。
なぜ痛みが起こるのか、そのしくみ、メカニズムをわかりやすく解説し、対処法や改善法を解説します。
●気象病・天気痛の起こるしくみ・メカニズム!?
「天気痛」「気象病」は、「低気圧病」「低気圧頭痛」などとも呼ばれる雨季の季節に生じやすい症状です。
梅雨に入ると、「関節の痛み」や「リウマチ」「片頭痛・閃輝暗点」に悩まされる方も多くなります。
特に、ひざの関節や腰に変形性関節症や、関節リウマチなどの持病をお持ちの方は痛みが増してきます。
雨の日に、ひざや腰の関節が痛くなる原因は、低気圧が近づいて気圧が下がると血管が収縮します。すると体内のプロスタグランジンやヒスタミン、ロイコトリエンという「発痛物質」が増えてくることから、血管が拡張します。そこで関節の血管が炎症を起こし、痛みが生じてくるからです。
●梅雨どきになると、閃輝暗点(片頭痛)が起こる!?
このプロスタグランジンやヒスタミンは、「発痛物質」とか「起炎性物質」などと呼ばれて悪者のように言われていますが、実は私たちの身体を正常に保つためにに必要な化学物質ホルモンです。しかし雨の日など気圧が下がると、これら化学物質ホルモンが過剰に分泌し、体内のあちらこちらに出現することで、炎症を起こし、痛みが増すことになるというわけです。このプロスタグランジンが脳内に出現すると炎症を起こして、閃輝暗点を前兆とする片頭痛が発症します。
●気圧の変化が悪影響を!?
こんな経験ありませんか?
エレベーターに乗ると耳がツーンとする。車でトンネルに入ると耳がキーンとなる。雨が降るときは耳が詰まったような感じがする。など心当たりはありませんか?
これは、エレベーターの中やトンネルの中、雨の降る日などは気圧が低下しているからです。その気圧の変化によって起こる現象です。
図のように私たちの耳の中は、外耳、中耳、内耳があります。その内耳が気圧の変化に影響を受けます。内耳の中に平衡感覚を司つている三半器官があります。その内耳が影響を受けることで、脳内の視床下部が刺激を受けます。視床下部とは、自律神経をも司つているため副交感神経と交感神経のバランスが崩れて、自律神経がおかしくなってきます。そうして私たちの身体にさまざまな悪影響を及ぼすことになります。特にその人にとって一番弱いところに出てしまいます。ひざ関節痛や腰痛、脊柱管狭窄症、片頭痛などが現れることとなります。これが「気象病・天気痛」の起こるしくみです。ただし、耳がツーンとならない、感じないという人もいます。しかしそれは気づかない、認識されないものの体内環境には、気圧の変化の影響を受けていることになります。
改善する方法は!?
このように雨が降る日や台風の低気圧が原因ということになると、防ぎようがありません。湿布を貼るとか、鎮痛剤を飲むとか、頭痛薬を飲んで我慢するしかありません。しかし、湿布剤や鎮痛剤を常時多用すると慢性化して効かなくなります。
このようにひざ関節痛や腰痛、閃輝暗点に毎日悩まされている方は多いようです。
改善方法
●プロスタグランジンなど発痛物質の出現を抑える!
●血管の炎症を抑える!
●薬用植物ハーブを摂る!
薬物投与に替わる代替療法として、予防する薬用植物ハーブサプリメントがあります。ひざや腰の痛み、閃輝暗点などに期待されます。詳しくは以下のボードをクリックしてください。
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